『ロボット・AIと法』刊行記念トークイベントを開催しました

2018年6月23日(土)、ジュンク堂池袋本店さんにおいて、『ロボット・AIと法』刊行記念トークイベント「『BEATLESS』が問う、『ロボット・AIと法』」を開催しました。

企画と進行を担当し、職権濫用で趣味全開!

大屋雄裕先生と長谷敏司先生のトークを最も楽しんだのは私だったと言えましょう。

 

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【イベントについて】

「モノでありながらヒトと同等(あるいはそれ以上)の能力を持つ存在を、どのように位置づけるか?」。ロボット・AIが進展・普及する現在、こうした問いが差し迫った現実性を帯びてきました。本トークイベントでは、「SF」と「法」という2つの視座から、問いへの理解を深めます。

今年4月に刊行された『ロボット・AIと法』(弥永真生・宍戸常寿 編、有斐閣)は、現在の課題だけでなく、未来に起きうる事例までを射程に入れて、法学からの知見を提示した一冊です。同時に、SF的な想像力を掻き立てられる内容にもなっています。

今回、同書の刊行を記念して、共著者の一人で法哲学者の大屋雄裕氏と、『戦略拠点32098 楽園』、『My Humanity』などの著者でSF・ファンタジー小説家の長谷敏司氏が、トークセッションを行います。

TVアニメ化もされた『BEATLESS』は、物と人の関係性、システムに支援される人間の自己決定、AIが人の行為を代替した際の責任、人とAIの間の「信頼」などのテーマを私たちに問いかけますが、そうしたテーマは大屋氏が執筆した「ロボット・AIと自己決定する個人」「COLUMN サイボーグをめぐる問題」とも共通しています。

両氏のトークを通じて、ロボット・AIが社会基盤になる時代において、どのような発想や思考が大事になるのか、考えてみませんか。

 

 

【講師紹介】

大屋雄裕(おおや・たけひろ慶應義塾大学法学部教授。専門は法哲学。主著に『裁判の原点――社会を動かす法学入門』 (2018年、河出書房)、『自由か、さもなくば幸福か?――二一世紀の〈あり得べき社会〉を問う』(2014年、筑摩書房)、『法哲学』(共著)(2014年、有斐閣)、『自由とは何か――監視社会と「個人」の消滅』(2007年、ちくま新書)、『法解釈の言語哲学――クリプキから根元的規約主義へ』(2006年、勁草書房)。弥永真生=宍戸常寿編『ロボット・AIと法』(2018年、有斐閣)では「第3章 ロボット・AIと自己決定する個人」を執筆。

長谷敏司(はせ・さとし)SF・ファンタジー小説家。日本SF作家クラブ会員。人工知能学会倫理委員会委員。主な作品に『戦略拠点32098 楽園』(2001年、角川書店)(第6回スニーカー大賞金賞受賞)、『あなたのための物語』(2009年、早川書房)、『BEATLESS』(2012年、角川書店)(2018年からアニメ化)、『My Humanity』(2014年、早川書房)(第35回SF大賞受賞)など。

工藤郁子(くどう・ふみこ)マカイラ株式会社・上席研究員。弥永真生=宍戸常寿編『ロボット・AIと法』(2018年、有斐閣)では「第2章 ロボット・AIと法政策の国際動向」を執筆。主な論文に「情報社会における民主主義の新しい形としての『キャンペーン』」(法学セミナー2014年1月号)、「共同規制とキャンペーンに関する考察」情報ネットワーク・ローレビュー13巻1号(2014年)、「デモと選挙の間」(法律時報2016年5月号)など。

 

※ 当日の模様は、IT media の村上記者がレポートされています。合わせてご覧ください。

www.itmedia.co.jp